鈴木健太
キーワードは“多能集団”未来志向の人材育成を。
10年後、20年後の需要を見越してスペシャリストの育成を目指します。
経営に携わる者として、もっとも大切にしているのは“長期的な視野に立った人材育成”です。小さな工務店からスタートした当社は、少しずつ事業規模・領域を拡大。九州トップクラスの施工件数を誇る太陽光発電の設置施工をはじめ、地道に信頼と実績を積み重ねてきました。今後さらに足場を固め、成長を続けるために必要な取り組みとは―。考えた末に掲げたのが、当社の強みである“多能職人の育成”を強化するビジョンです。
近年、幅広い分野で職人の後継者不足が嘆かれており、特にこの業界において、高い専門知識と豊富な経験を持つ職人の数は年々減少の一途を辿っています。さまざまな業務がオートメーション化される昨今、それは不可避な事態ともいえますが、人の手と知恵を必要とする職人仕事が無くなることは絶対にありえません。そこで当社では、2つの体制づくりに取り組みました。まずは、各案件を多職種によるチーム編成で担当すること。職人が学びあう環境を整え、職種を超えた協力体制を構築しました。これからの職人は、狭い視野に捕らわれず、事業全体を俯瞰する能力が必要になると予測されるためです。職人同士が互いのノウハウを知り、身に付けることによって、全体的なレベルの底上げを図ります。次に、積極的に若年世代を雇用し、その成長をサポートすること。現在、鈴木電設の平均年齢は30歳前後。これは同業他社と比べても圧倒的に若いといえるでしょう。フットワークが軽く、新しい知識や経験を柔軟に吸収する若手の職人は、短期間で驚くような成長を遂げます。彼らは10年後、20年後の職人不足を補うだけではなく、創造性に満ちた事業展開の力になってくれるのです。